新しい育成就労制度について

現行の技能実習制度に代わる育成就労制度が2027年4月1日に開始予定です。
育成就労制度では現行の技能実習制度における多くの枠組みも残りますが、以下に現行の技能実習制度と育成就労制度の主な変更点をまとめました。

「技能実習制度」と「育成就労制度」の比較表

現行制度(技能実習) 新制度(育成就労) 備考・影響
制度の目的 開発途上国への技術移転
(国際貢献)
国内の「人材確保」と「人材育成」
(特定技能へ移行するため)
・実態との乖離の解消
・労働力確保の手段として制度の活用が可能となる
転職 国内の「人材確保」と
「人材育成」(特定技能へ移行するため)
1~2年就労 + 試験合格等で可能
※企業側の問題等でやむを得ない事情があればいつでも可能
・人材定着のための雇用条件と満足度向上がますます重要
・転籍元企業へ残り期間に応じた一定金額の支払いと転籍者の割合制限があり、安易な転職には抑止効果も期待される
入国後講習と
日本語教育
入国後講習
年間労働時間の1/12以上で160~174時間程度
入国前後の日本語能力に応じた
入国後講習
資格なし:160時間以上
A1(JLPT N5相当):110時間以上

A2(JLPT N4相当)
を目標とする
就労開始後の日本語教育3年で100時間以上(オンラインも可能)
・日本語能力により入国後講習期間の短縮が可能
・日本語教育にかかるコストの増加
・これまでより日本語能力が向上
受入期間 3年
(優良要件をみたせば3号含め5年)
原則 3年間
※試験不合格なら最長1年の延長が可能
・技能実習3号が廃止となり、原則3年間
・これまで3年の技能実習修了後、継続勤務の方法には技能実習3号と特定技能1号があったが特定技能1号に一本化
特定技能1号への
移行条件
3年修了で試験免除
(職種による)
試験合格(技能・日本語A2以上)が必須 ・特定技能1号は最低限の日本語能力が担保される
受入可能職種 91職種168作業で受入可能 特定技能と同じ17分野で受入可能
(航空、自動車運送業を除く)
・ほとんどの育成就労修了者が試験合格すれば同じ企業で特定技能1号で継続勤務が可能となる。
・技能実習では受入れできなかったが育成就労では受入れできる場合、技能実習で受入れできたが、育成就労では受入れできない場合があり。
比較項目 制度の目的
現行制度
(技能実習)
開発途上国への技術移転(国際貢献)
新制度
(育成就労)
国内の「人材確保」と「人材育成」
備考・影響 ・実態との乖離の解消
・労働力確保の手段として活用が可能
比較項目 転籍(転職)
現行制度
(技能実習)
原則不可(やむを得ない事情を除く)
新制度
(育成就労)
1〜2年就労 + 試験合格等で可能
備考・影響 ・雇用条件向上が重要
・転籍の抑止効果も期待される
比較項目 入国後講習・日本語教育
現行制度
(技能実習)
160〜174時間程度
新制度
(育成就労)
能力に応じた講習 + 就労後の教育
備考・影響 ・講習期間の短縮が可能
・日本語能力の向上が期待できる
比較項目 受入期間
現行制度
(技能実習)
3年(優良なら最長5年)
新制度
(育成就労)
原則 3年間(不合格時延長あり)
備考・影響 ・特定技能1号への移行が前提
比較項目 特定技能への移行条件
現行制度
(技能実習)
3年修了で試験免除(一部)
新制度
(育成就労)
試験合格(技能・日本語A2)が必須
備考・影響 ・一定の日本語能力が担保される
比較項目 受入可能職種
現行制度
(技能実習)
91職種168作業
新制度
(育成就労)
特定技能と同じ17分野
備考・影響 ・同じ企業で継続勤務しやすくなる
・分野の変更に注意

育成就労制度のその他主な変更点

指導員の定期的な
講習受講が必須に

育成就労指導員、
生活指導員も3年以内に1回、
講習受講義務が課せられます。

優良な地方企業の
受入れ枠が拡大

地方の優良な受入れ事業者は
受入れ可能人数が
これまでの1.5倍に増えます。

リストラ・解雇があった場合の
受入れ禁止

非自発的離職者(解雇、リストラ)が
過去1年以内にあると
受入れ不可になります。

税金や社会保険料の未納に
厳格なルール

社会保険料、税の未納があると
受入れ不可になります。

必須業務の
割合ルールが緩和

必須業務の割合が二分の一以上から
三分の一以上に緩和されます。

育成就労制度の今後のスケジュール

育成就労制度の詳細につきましては以下の出入国在留管理庁 育成就労制度のホームページもご参照ください。
出入国在留管理庁 育成就労制度のホームページ

育成就労制度についてのQ&A

育成就労 質問

育成就労制度はいつからはじまりますか?
改正法の公布日である2024年6月21日から3年以内にスタートしますが、スタート日は現時点で未定です。
なお、新制度の開始後も全ての技能実習生が育成就労外国人にすぐに変更となるのではなく、移行期間が設けられます。
また新制度開始時点での1号実習生は技能実習2号移行、2号実習生は一定の範囲で技能実習3号移行が認められる見込みです。
そのため、新制度開始後も約3年は両制度が併存しますが最終的に技能実習はなくなります。

育成就労 回答

育成就労 質問

転職はありますか?
期間と条件を満たせば転職も認められます。
転職を防止する観点からも人間関係の構築、
自社日本人従業員や同分野他社との比較から適切な雇用条件の設定がますます重要となります。

育成就労 回答

育成就労 質問

試験は残りますか?
現行制度同様の受験義務が残ります。
試験合格は次段階の特定技能1号移行の条件でもあります。

育成就労 回答

育成就労 質問

技能実習はなくなりますか?
新制度の開始後も全ての技能実習生が育成就労外国人にすぐに変更となるのではなく、移行期間が設けられます。
また2027年4月1日の新制度開始時点での1号実習生は技能実習2号移行、技能実習2号2年目の実習生は技能実習3号移行が認められます。
そのため、新制度開始後も約3年は両制度が併存しますが最終的に技能実習はなくなります。

育成就労 回答

育成就労 質問

組合が引き続きサポートしてくれますか?
新制度においても監理支援機関として、企業様と外国人材の監理・支援を行います。

育成就労 回答

育成就労 質問

育成就労期間は何年間ですか?
育成就労は原則3年間です。
終了後もほとんどの分野、業務区分にて試験合格等の条件を満たせば特定技能1号へ移行して継続就労が可能です。

育成就労 回答

育成就労 質問

どんな職種でできますか?
職種と作業の概念はなくなり、航空と自動車運送業を除く特定技能と同じ分野と業務区分で受入が可能です。
2027年4月の制度開始時に17分野で受入れが可能な予定ですが、今後、更に分野と業務区分が追加される可能性もあります。

育成就労 回答

育成就労 質問

コストはいくらかかりますか?
現時点では詳細について未定の部分もあり正確な金額は分かりませんが、
新たに認定日本語教育機関等による日本語講習の受講義務や育成就労指導員や生活指導員の3年以内に1回の講習受講義務が課されるため、
現状と比較してコストの増加が予想されます。

育成就労 回答

育成就労 質問

外国人材を受入れたいが、今の「技能実習」と新しい「育成就労」のどちらがいいですか?
両制度について、変更点は多くありますが、どちらが良いとは一概には言えません。人材を受け入れるべき適切な時期に受入れすべきだと考えられます。

育成就労 回答

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