# 徳島県も本格支援。
「人が集まらない」と悩む企業に知ってほしい外国人採用のリアル
「求人を出しても、なかなか応募が集まらない」
こうした採用の悩みを抱えている企業は、決して少なくありません。
人手不足が深刻化する中、徳島県でも外国人材の採用・定着に向けた取り組みが本格化しています。
先日、徳島県が主催・共催する「外国人材採用・定着セミナー」が開催され、
弊組合も登壇し、外国人材の採用・育成・定着についてお話しする機会をいただきました。
外国人材の受け入れに携わる立場として、これまで現場で感じてきたことや、
企業側に求められる受け入れ体制、外国人材と長く働いていくために大切な考え方などをお伝えしました。
県がこうしたセミナーを開催することからも分かるように、
外国人材の活用は、もはや一企業だけの課題ではありません。
地域全体で人材確保を考えていくべき重要なテーマになっています。
実際、徳島県内でも現場を支える人材の確保は年々難しくなっており、
建設業では約4倍、介護分野では3.4倍という高い求人倍率となっています。
こうした状況を背景に、徳島県では「外国人雇用支援センター」の設置や、
外国人材を受け入れるための住環境整備に関する支援など、県を挙げた取り組みが進められています。
一方で、外国人材の採用を検討している企業からは、
「日本語でのコミュニケーションは大丈夫だろうか」
「採用しても、すぐに辞めてしまうのではないか」
「どのように教育すればよいのかわからない」
といった不安の声も多く聞かれます。
今回のセミナーでは、弊組合からのお話に加え、
実際に外国人材の採用・育成に成功している企業の事例も紹介されました。
そこから見えてきたのは、外国人材が長く活躍する企業に共通する、2つのポイントです。
【ポイント① 外国人材を「大切な仲間」として受け入れる】
大阪のある配管会社では、外国人社員も日本人社員も区別することなく、同じ会社の仲間として接しています。
仕事だけの関係ではなく、社長や社員と一緒にゴルフへ出かけたり、
仕事終わりに事務所で会話を楽しんだりするなど、日頃から自然なコミュニケーションを大切にしています。
こうした環境の中で働く外国人社員は、
高いモチベーションを持って仕事や資格取得に取り組み、難易度の高い国家資格にも合格しました。
さらに「特定技能2号」を取得し、日本へ家族を呼び寄せるなど、長期的に会社を支える人材へと成長しています。
外国人材を単なる「人手」として見るのではなく、これからの会社を一緒につくっていく仲間として迎えること。
これは、弊組合が日頃から企業の皆さまにお伝えしていることでもあり、
外国人材の定着を考えるうえで非常に重要なポイントです。
【ポイント② 言葉の壁をきっかけに「教育の仕組み」を整える】
もう一つ印象的だったのが、外国人材の受け入れをきっかけに、
社内の教育体制そのものを見直した介護施設の事例です。
外国人職員に仕事を教える際、「どうすれば、より分かりやすく伝えられるのか」を考え、
これまで感覚的に教えていた業務を整理し、仕事の手順やルールを誰でも理解できる形に整えていきました。
その結果、外国人職員の成長につながり、6年間で5人が国家資格に合格。
さらに、外国人材向けに整備した教育方法が、日本人の新人教育にも活用できるようになりました。
「外国人に伝わるように仕事を整理する」という取り組みが、
結果として会社全体の教育力向上につながったのです。
弊組合としても、外国人材の受け入れは単に人手不足を補うものではなく、
企業の教育体制や業務の進め方を見直すきっかけにもなると考えています。
~2027年4月からは「育成」がこれまで以上に重要に~
2027年4月からは、これまでの技能実習制度に代わり、「育成就労制度」がスタートする予定です。
これから外国人材を受け入れる企業には、単に労働力として採用するのではなく、
日本で働くための知識や技術を身につけてもらい、
長期的に活躍できる人材へ育成していく姿勢が、これまで以上に求められるようになります。
今回、弊組合も登壇する中で改めて感じたのは、
「人手不足を埋めるための外国人採用」から、
「会社の未来を一緒につくる人材を育てる採用」へ考え方を変えていくことの重要性です。
そのために、必ずしも特別なことから始める必要はありません。
例えば、現場でよく使われる、
「いつも通りやっておいて」
「いい感じに進めておいて」
といった曖昧な指示を、
「誰が・何を・いつまでに・どのように行うのか」
という具体的な伝え方に変えるだけでも、大きな一歩になります。
外国人材にとって働きやすい職場をつくることは、
結果として日本人にとっても働きやすく、成長しやすい職場づくりにつながります。
弊組合としても、これから外国人材の受け入れを検討される企業の皆さまに寄り添いながら、
採用だけでなく、受け入れ・育成・定着までを含めた支援を続けていきたいと考えています。
人材不足が今後さらに深刻になることが予想される中、
外国人材の採用を単なる「人手不足への対策」で終わらせず、
会社そのものを成長させる機会として考えてみてはいかがでしょうか。

【H】